特許を通して貴社の事業発展をサポートします

-特許をとることを目的化しない-  第92号

2013.07.12 カテゴリー/ Column 

こんにちは。田村です。


以前、職場近くのカレーチェーン店に行ったときのことです。
閉店間際にお店に入り、食事をし、会計をすませると、
急に大雨が降ってきました。


傘も持ってきていません。


そこで、カレー店の店員さんに、少しの時間だけでも、
雨宿りをしても良いかと尋ねると、「もう店を閉めるから
ダメです」の一言。


ずぶぬれになって帰ってください、
と宣告されたのも同然でした。。。


傘を持たずに外出した自分が悪いのですが、
それでも腹が立ちました。


閉店するにしても、傘を貸すなどの方法はあったと思う
のですけれども、結局、ずぶ濡れになって帰りました。


思うのですが、この店員さんが「カレーライスを提供すること」
を目的として仕事をしているのではなく、
「お客さんに喜んでもらうこと」を目的として仕事をしていたら、
結果も違っていたのではないかと。


仕事において、「目的」は何よりも重要で、
例えば、カレー店でのカレーライスの提供は目的ではなく、
目的を達成するための一手段なんだと思います。



特許についても、同じことが言えるのではないかと思っています。

特許を取得することを目的化してしまうと、
本来、得たい結果が得られないことがあります。


例えば、特許庁からの審査で拒絶理由通知がだされたような場合、
特許がとれるからという理由だけで、請求項の範囲を補正すると、

自社の製品もカバーしていない、競合他社に対する牽制にもならない
特許権になってしまうことがあります。


自社の技術や強みを特許で保護する、
競合他社とのクロスライセンスに活用するなど、

事業を有利に進めるという目的を達成するための手段として、
特許権の取得があるのだということを忘れずに、業務に励みたい
と思っています。



———————————————————-


メールマガジン「役に立つ特許実務者マニュアル」は
著作権により保護されています。

また、本メールマガジンは、私個人の特許に対する考え方や
ノウハウをお伝えするものであり、ご紹介する内容のすべてが
絶対的に正しいとは、考えておりません。

その点について、予めご了承いただいたうえで、お読みください。


———————————————————-

[`evernote` not found]

↑トップへ

Top