こんにちは。田村良介です。
いつも思うのですが、
特許法や特許制度、明細書や意見書作成の実務だけに
詳しくても、いい仕事はできないなぁ、、、と。
日頃、特許や商標など知的財産についての相談を
受けるわけですが、
単に法律や制度を知っているから適切な回答が
できるわけではなく、
特許とは全然違うところの知識が活きてきたりします。
例えば、「80:20の法則」というものがあります。
「パレートの法則」とも言われます。
イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが
発見した法則で、
Wikipediaによると、
「全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの
一部の要素が生み出しているという理論。」
とのこと。
全体の80%の成果は、全体を構成する要素の
20%が生み出している、
という経験則のようなもので、
すべての事象に当てはまるわけではありませんが、
多くの事象で、こういった偏りが発生しています。
例えば、ある企業の利益の80%が、
売れ筋商品20%の利益によるものだったりします。
もし、全ての商品について満遍なく販売のための
努力をしていたとすると、
売れ筋商品20%に販売のための努力を集中させれば、
より成果が見込めそうです。
この「80:20の法則」を仕事に活かすことを考えると、
全体の80%の成果を上げている20%の要素に、
リソースを集中すると、
より高い成果が見込める、ということが言えそうです。
この「80:20の法則」の法則を特許の分野で
活かすことを考えてみます。
ある製品が、複数の要素技術で成り立っているとします。
これらの要素技術のうちの20%が、
自社の競争力を高めるのに、大きく役立っているとします。
であれば、
全ての要素技術に対して満遍なく、
特許出願や権利化についての費用や労力という
リソースを割くのではなく、
重要な20%の要素技術に対して、
より重点的に特許出願のためのリソースを割くことで、
より自社の競争力を高めることができるかもしれません。
「80:20の法則」は、
複数のものから何を優先させるべきか?
を考えるときに、非常に役に立ちます。
話は変わりますが、
拒絶理由通知への対応で、成果のでる20%を
知りたい方は、下記をご覧ください。
http://www.lhpat.com/manual122017.html
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