特許を通して貴社の事業発展をサポートします

-「No」を「Yes」にする- 第133号

2017.07.14 カテゴリー/ Column 

こんにちは。田村良介です。


私が特許事務所を開業する前に勤めていた会社は、
アイデアを非常に大切にする会社でした。


あるアイデアが出てきたとき、
そのアイデアについて『No』と言わない
という文化があったわけです。

とはいっても、実際には、
そのアイデアは実現することが難しい・・・

普通には『No』となってしまうような
アイデアだったりすることもあるわけですが、


では、
「そのアイデアはちょっと」という、
本来は『No』というべきアイデアを、

「どうやったら『Yes』にできるのか」
を必死に考えるという文化のある会社でした。


『No』と言わずに、『Yes』とするために
必死に知恵を絞る必要に迫られるので、

仕事は本当に大変だったのですが、
非常にやりがいがあって、

とても力がつく会社でもありました。



実際に、今でも、その経験が生きているなと思います。


この仕事をしていると、ついつい、

そのアイデアは『新規性がない』、『進歩性がない』
といったように、

審査官と同じ目線で、見てしまうことがあります。


本来であれば、「どうすれば特許になるのか」を
考える立場であるはずなのに、気がつけば、
審査官のように、ふるまってしまうわけです。


つまり、『No』のアイデアに
『No』と言ってしまっているわけです。


どうしても、特許にすることができないものを
『Yes』というのはおかしいですが、

どうすれば『Yes』になるのか?

という視点をもつことが重要です。


発明の掘り起こしなどで、
ご相談をいただくことがありますが、

その際に、新規性や進歩性がないと
思えるようなアイデアであっても、

では、どういうところで工夫をすれば
特許性が出てくるのか

ということをお話するようにしています。



もちろん、ビジネスがありきの特許ですから、
特許ありき、になってしまっては困るので、

そのあたりのバランス感覚は必要だと思います。




◆今日のポイント◆
└───────────────────

 ☆『No』のアイデアであっても、
  『Yes』にするためにはどうするかを考える。


————————————————————————————–
■当メールマガジンについて

※当メールマガジンは、私個人の特許に対する考え方や
 ノウハウをお伝えするものであり、ご紹介する内容の
 すべてが絶対的に正しいとは、考えておりません。

 予めご了承いただいたうえで、お読みください。

■メールマガジン「役に立つ特許実務者マニュアル」は
 著作権により保護されています。

————————————————————————————–

[`evernote` not found]

↑トップへ

Top