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-発明の効果に必要な条件を考える-  第91号

2013.06.21 カテゴリー/ Column 

こんにちは。田村です。


先日、事務所近くの和食の店で昼食をとりました。

一緒に食事に行った人が海鮮丼を注文したのですが、
お刺身のど真ん中に、マヨネーズがどっさりと、、、


「海鮮丼にマヨネーズって、珍しいね」

なんて言ってたら、実は、湯葉でした。


すごく恥ずかしかったです。



さて、本題です。


前回は、実際の製品をもとに、単に上位概念化して、
特許請求の範囲を記載しても、うまくいかない場合がある

とのお話をさせていただきました。



例えば、従来は「円柱状の鉛筆」しか存在しなかった
ような場合に、鉛筆が机の上を転がりにくくするために、
「六角柱状の鉛筆」を発明した場合、

単に上位概念化すると「多角柱状の鉛筆」となります。


ですが「楕円柱状の鉛筆」でも、机の上を転がりにくい
という効果はありそうです。


では、特許請求の範囲をより広く記載するために、
どうすればよいか?

ということですが、まずは、

「多角柱状の鉛筆」の他、同じような発明の効果が
得られる具体例が何かを考えます。


そうして思い浮かぶ具体例の一つに
「楕円柱状の鉛筆」があります。

その他にも、円柱を薪割りで割ったような形状でも、
よいかもしれません。



次に、これらの具体例を参考にしながら、
発明の効果を得るために必要な要素は何かを考えます。


「多角柱状」や「楕円柱状」に共通していて、
転がりにくいという発明の効果を得るために
必要な要素は何でしょうか。


私が考えるのは、

鉛筆の底面とは平行な方向における断面をみた場合に、
その中心点から外周までの距離が一定ではないということ。

つまり、円でなければ、何でもよいということなのですが。


転がったときに、重心の高さが変わることで、
転がりが抑制されるのではないかと思います。



あとは、中心から外周までの距離が一定ではない、
という概念を文章にしていけば、いいわけです。




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