こんにちは。田村良介です。
うちの事務所では、請求項を作成するときに、
『発明把握シート』なるものを活用しています。
どこかで販売されているものではなく、
私がつくったものです。
請求項は、特許の権利範囲を定めるものです。
請求項は、発明の効果が発揮されるために、
最低限、必要な要素だけで記載することが理想です。
発明の効果とは関係のない要素が含まれていると、
他社に発明のコンセプトの真似をされたうえで、
特許権侵害を回避される、
ということが、起こってしまいます。
発明の効果が発揮されるために必要な要素は何か?
を考えるのに用いるのが、『発明把握シート』となります。
といっても、そんなに複雑なものではありません。
簡単にご紹介すると、
その発明の優れた効果は?
↓
優れた効果が得られる理由は?
↓
発明に必要な要素は?
の順で考えていくためのシートです。
あとは、
見つけ出した『発明に必要な要素』以外で
発明の効果が得られるようなことはないか?、
見つけ出した『発明に必要な要素』に含まれる概念でも
発明の効果が発揮されない場合はないか?
を考えて、
『発明に必要な要素』が適切なものであるか、
見直しをします。
こういった順序で考えていくことで、
発明の効果が発揮されるために必要な要素を、
見つけ出すことができます。
とはいっても、そんなに簡単ではないのですが。
ご参考まで。
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