特許を通して貴社の事業発展をサポートします

こんにちは。田村良介です。


仕事をしていて、同僚、部下、上司と
意見が対立することがあります。


ただ、対立した場合でも、
互いの意見の良いところを取り入れると、

もともとの意見よりも、
洗練された結論にたどりつくことって、ないでしょうか?


例えとしては、安易ですが、

ラーメンなどのお腹のもちがいい麺類が食べたい人と、
さっぱりしたものを食べたい人がいる場合に、

サラダラーメンや冷麺を食べる、みたいな。

ちょっと、違うかな?(笑)


かの有名な、ピーター・ドラッカーは、

『成果をあげる者は、
 意図的に意見の不一致をつくりあげる。』

と、その著書で述べています。


意見の不一致があることで、
複数の選択肢(代案)をもつことができますし、

また、意見が1つしかない場合に比べ、
最終的な結論のクオリティが高まります。


大変お恥ずかしながら、

自分とは異なる意見の人がいると、ついつい、
それを否定したくなってしまうことがあるのですが、

自分とは異なる意見を、
より質の高い結論を導きだすためのチャンスと捉え、

異なる意見を歓迎できるようになりたいですね。



例えば、拒絶理由通知や拒絶査定も、

出願人と審査官との間で意見の不一致が起こっている
と、考えられるのかもしれません。


つまり、拒絶理由通知や拒絶査定を、

無効理由のない特許にすることができる機会、
権利範囲の解釈に疑義が生じないようにする機会など

と捉えることもできるわけです。


意見の不一致があった場合に、
より良い結論に導くには、

いきなり相手を説得することではなく、
相手の真意を理解することが必要ではないか、

と思っています。


ですから、拒絶理由通知の場合であれば、

審査官の考えていることを、
細部にわたるまで完全に理解することが、

必要になってきます。

言葉で書くと簡単ですが、意外に難しかったりします。


審査官の考えていることが理解できれば、

あとは、お互いの意見の不一致を
埋めるような対応を考えればよい、

ということになります。



◆今日のポイント◆
└───────────────────

 ☆意見の不一致を歓迎する

 ☆審査官の意図を細部にわたるまで
  完全に理解することが大切。


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■当メールマガジンについて

※当メールマガジンは、私個人の特許に対する考え方や
 ノウハウをお伝えするものであり、ご紹介する内容の
 すべてが絶対的に正しいとは、考えておりません。

 予めご了承いただいたうえで、お読みください。

■メールマガジン「役に立つ特許実務者マニュアル」は
 著作権により保護されています。

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こんにちは。田村良介です。


先日、『胸キュンで100億円』(著:上阪 徹氏)
という本を読みました。


『胸キュンで100億円』って、いったい何の本?
って感じですよね。


この本は、

女性向け恋愛シミュレーションゲームを制作している
株式会社ボルテージを紹介したものです。


胸がキュンとするような恋愛ゲームで
年商100億円となった会社です。

この本では、ボルテージ社が成功した秘訣が
紹介されています。


なんでも、ボルテージ社では、
売れる企画作りのための教科書があるのだとか。


例えば、ハリウッド映画のストーリー構造を
研究し、理解をしたうえで、
ゲームのストーリーを作っていくそうです。


こういう勝ちパターンというのは、
映画やゲームだけでなく、
他の分野でもありますよね。

例えば、スポーツの世界とか。

野球であれば、先制点をとって、
絶対的な守護神が最後に守り抜く、みたいな。


実は、特許の世界でもあります。


そこで、

新規性・進歩性の拒絶理由への反論パターンは、
いくつあるだろう?

と考えてみました。


すると、思いついたもので、
16パターンがありました。

もしかすると、まだあるかもしれません。


これで、全てのケースがカバーできるわけ
ではありませんが、

これらのパターンを組み合わせたり、
少しアレンジすることで、

かなりのケースがカバーできるかと思います。


こういう勝ちパターンを持っていると、
安心して戦えます。


例えば、代表的なものを1つだけご紹介すると、


複数の引用文献を組み合わせて進歩性がない
と判断されている場合、

主の引用文献に、副の引用文献を組み合わせると、

主の引用文献の課題に反するような結果になる
ことがあります。


主の引用文献に副の引用文献を組み合わせることに
阻害要因があるわけです。


このようなケースであることに気が付けば、
この点を指摘することで、

審査官の判断に反論することができますし、
多くの場合、これで拒絶理由は解消します。



◆今日のポイント◆
└───────────────────

 ☆拒絶理由への対応は、
  勝ちパターンをもっておくとよい。

 ☆主の引用文献に、副の引用文献を組み合わせると、
  主の引用文献の課題に反することになる場合は、
  組み合わせに阻害要因があるといえる。


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こんにちは。田村良介です。


先日、事務所のスタッフA君が作成した請求項を
確認していたときのことです。


請求項を読んでみると、その意図もわかるし、
しっかり書けているように見える。


なのに、何か違和感を感じる。
どうしてだろう?

少し考え、その違和感の正体に気が付きました。


A君の作成した請求項をもとに出願しても
運がよければ、特許は認められるかもしれません。

ですが、これが原因で特許が認められない可能性も
十分に考えられました。


そして、おそらく審査官も私と同じように考える
のではないかと・・・。


私は、その違和感の正体をA君に伝えました。

「なぜ、その発明が優れた効果を得られるのかを、
 十分に詰めて考えられていないのでは?」


請求項は、その発明を構成する必要最小限の構成
を記載するものです。


なぜ、その発明が優れた効果を得られるのかを
十分に把握しないままに記載をすると、

権利範囲が必要以上に狭くなるか、

本来の発明よりも請求項の範囲が広すぎるとして
拒絶理由の対象となります。


もちろん、A君も

「なぜ、その発明が優れた効果が得られるのか?」
ということを考えたうえで、

請求項を書いたのだと思います。


ただ、自分では十分に考えているつもりでも、
詰め切れていないこともあります。


コツとしては、『なぜ』を繰り返すこと。


まず、
「その発明が、優れた効果を得られるのは、
 なぜだろう?」

と考えます。


優れた効果を得られる理由が見つかると、
もう一度、考えます。

「なぜ、その理由が発生するのだろう?」


このように『なぜ』を繰り返すことで、

自分では十分に考えているつもりでも、
詰め切れていない、

ということが防げるのではないかと思います。


優れた効果を得られる理由が明確になれば、

その発明を構成する必要最小限の構成も
明確になります。



◆今日のポイント◆
└───────────────────

 ☆なぜ、その発明が優れた効果を得られるのか
  を把握することで、

  発明の本質をとらえた請求項を記載すること
  ができる。


 ☆『なぜ?』を繰り返すことで、

  なぜ、その発明が優れた効果を得られるのか
  を適切に把握することができる。


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こんにちは。田村良介です。


♪♪♪
 風の中のすばる~
 砂の中の銀河~
 みんな何処へ行った~ 
♪♪♪

先日、家の書棚から「プロジェクトX(エックス)」
のDVDを引っ張りだしてきました。

タイトルは、

「プロジェクトX 挑戦者たち 第12巻
 ツッパリ生徒と泣き虫先生」


昭和50年、当時すごく荒れていた、京都の伏見工業高校に、
元ラグビー日本代表の山口良治さんが赴任し、
それから数年でラグビー部を全国優勝に導いた、

というお話です。


伏見工業高校、山口先生をモデルにした、
「スクールウォーズ」というドラマも有名です。

私も、このドラマの影響で、
高校・大学とラグビーをしていました。



山口先生が赴任されたばかりの頃、
試合前に部員を集めるのが精一杯で、
まともな練習はできていません。

そんな中、当時、京都で一番強かった
花園高校との試合があります。

結果は、112 対 0 の大敗。


試合後、ツッパリ部員の小畑道弘が、
「俺は悔しい!」と泣き崩れます。
「先生、花園に勝たしてくれ」と

それから1年間、部員たちは必死に練習をします。
「打倒花園」の思いで。


翌年の春の京都府大会。

伏見工業高校は、花園高校と対戦します。
15人全員がチームのために走り、タックルし、攻めます。


結果、18 対 12。

伏見工業高校の勝利!


すごくないですか。


最近、涙腺が弱くなっていますので、

「プロジェクトX」を久しぶりに見て、
涙が止まらない・・・という感じでした。




さて、話はガラッと変わります。


特許庁から拒絶理由通知が届き、内容を読みます。

「ん~~、これは厳しいなぁ」
と思わず、頭をかかえることもあります。

引用文献の内容がかなり近い内容で、
特許にすることは、どうも厳しそう、、、


なのに、お客様に
「請求項の補正をした方がよいです」と提案しても、

「どうしても請求項の補正をしたくない」との回答。


ここで、もう一度、頭をかかえます。

ただ、補正をしない、
というご要望をいただいたからには、
あきらめず、知恵を絞ります。

審査官の主張に、反論できるところはないか?

拒絶理由通知も何度も読みますし、
引用文献も目を皿のようにして見ます。


そうすると、反論できるところが見つかるんですね。

審査官のわずかな隙をついて、
論理を積み上げて、意見書を書きます。


そうすると、数ヵ月後、特許査定が届きます。
そして、自分でも驚きます(笑)


伏見工業高校ラグビー部を見習って、
あきらめずに、粘り強く取り組むと、
突破口が見えてきます。


拒絶理由通知の内容が厳しいと思われるものでも、
簡単にあきらめない。粘ったもの勝ちかもしれません。



◆今日のポイント◆
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 ☆厳しいと思われる拒絶理由通知にも、
  簡単にあきらめない。


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先日、ある本を読んでいて、大発見をしました!


より読みやすく、分かりやすい文章を
作成するためのテクニックとして、

『文章を推敲する際に音読をすると良い』

ということが紹介されていました。


なんだ、そんなことか、

と思われたかもしれませんね。


でも、あなどるなかれ。

ほんとに簡単なテクニックなのですが、
効果はすごく大きいです。


よくよく考えてみると、

私自身も、文章を見直す際に、
無意識のうちに音読をしていました。


文章を目で追うだけでは、
頭の中を文章が抜けていってしまうだけで、

文章をしっかりと追いかけることはできません。


音読をすれば、目で追いかけるだけ、
という状態を避けることができます。


音読をすることで、文章を噛みしめ、
その意味を追いかけることができますから、

「て・に・を・は」の誤り、
 誤字脱字、
 内容や意味が分かりにくい、
 一つの文が長くなりすぎている、
 読み方によっては、複数の意味にとれてしまう、

などなど、

文章の至らないところに、
より確実に気付くことができます。


もちろん、それだけでなく、
 説明が不足している、
 説得力が足りない、
 文章に迫力が欠けている、

などにも気が付くことができます。 

 
気が付けば、あとは改善をするだけです。
実は、この「気が付く」ということが難しかったりします。


もちろん、仕事をしている最中に音読をすると、
周囲の方にも迷惑になってしまうかもしれません。


そういった場合は、小さくつぶやく、
あるいは、心の中で読むということで、
いいのではないかと思います。


メールを書くにも、明細書や意見書を書くにも、
役立つテクニックだと思います。


もちろん、このメールマガジンも
何度も音読したのですが、大丈夫でしょうか?(笑)


是非、皆さんもお試しください。




◆今日のポイント◆
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 ☆文章を見直す際に音読をすることで、
  文章の至らないところなど、

  多くのことに気付くことができる。


 ☆気が付けば、あとは、修正をして、
  改善するだけ。


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